南 天 の 空
それでは、これから星の最期の叫びが聞こえて来そうな、あの赤色巨星アンタレスの蠍座を経由し宮沢賢治の絵童話銀河鉄道の夜でお馴染みの南天サザンクロスまで行ってみましょう。
南天の星空には、ケンタウルス座α星、β星、南十字星等、北半球の私には、なかなかお目にかかる事の出来ない星座がある。またここは古代の人々が作ったロマン溢れる星座の処女地でもあり、近世に制定された星座が多く、ギリシャ神話等で語り継がれる星座は少ない。ともあれ艦隊は、沼尻氏撮影の南天の空を手掛かりに、最終目的のあの超新星爆発があった大マゼラン星雲までの旅を続けます。
南天サザンクロスと大マゼラン星雲
米航空宇宙局(NASA)は2001年3月28日、ハッブル宇宙望遠鏡が大マゼ
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M7 蠍座 散開星団 | 小マゼラン星雲 | 大マゼラン星雲 |
800光年 | 20万光年 | 16万光年 |
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沼尻氏撮影詳細情報はこちら |
とうとう超新星1987Aの出現した大マゼラン星雲(直径2万光年もある)までの旅も終わりに近づいた、ここの大小マゼラン雲は、局所銀河群に属し我々の銀河系の一員です、と言うより銀河系の伴銀河と言った方がふさわしいかもしれない。超新星爆発してから10年あまり経過しましたが、1997年にはハッブル宇宙望遠鏡がこの星の周りに三重のリングがあることを発見し撮影し私達に驚きと感動を提供してくれました、10数年後には爆発のため膨張する衝撃波がこのリングと相互作用を起こしリング全体が明るく輝くと言います。
また、10億年かけて、マゼランストリームを残しながら我々の銀河系を廻っているこの大マゼラン雲や最近発見されたいて座矮小銀河等の盤銀河は、数十億年もすると私達の銀河天の川銀河と合体してしまうと言います、アンドロメダ銀河も判銀河を吸収し、その後に訪れるのは、私達の銀河系とアンドロメダ銀河の合体です。事実宇宙誕生150億年の歴史の過去をたどると幾つもの衝突合体した銀河を発見することが出来ます(艦隊のアプリSpace Travel 2001(Ver2.21)すぐDLで観ること出来ます)。そして銀河の合体は、星を爆発的に誕生させるスターバーストを起こし新しい生命が生まれる、とりもなおさず星の輪廻転生がこうして、この先永遠に繰り返されるのです。
● 超新星爆発の名残巨大分子雲が発見される!
南天のりゅうこつ座の一角で、超新星爆発の名残とみられる巨大分子雲が名古屋大学理学部のチームにより世界で初めて発見されました。96年チリに移設された電波望遠鏡「なんてん」により発見されたこの分子雲は、距離地球から8000光年で最大1500光年の広がりをもつといい、2000万年の間20個もの星が超新星爆発を起こし、銀河面に垂直に存在している160個もの分子雲の複合体です。総量で太陽の1万倍もあるこの巨大分子雲では今、新しい星が誕生しているのも確認されたようです。イータカリーナ星雲等が集中している天の川銀河のこの領域で星の輪廻が繰り返されています、新たなこの発見が銀河スケールで何かとてつもない事が起きる事を示唆しているのでしょうか?。
ここに写真を掲載できないのは非常に残念ですが、新しい宇宙ショーを期待しながら宇宙船Hale-Bopp艦隊は、またひとつ宇宙の神秘をカタログに加えてひとまず地球に帰還します。
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