太陽系惑星と探査機達その2

水 星 金 星 火 星 小惑星 木 星 土 星 天王星 海王星 冥王星 彗 星 衛 星
MERCURY VENUS MOON MARS ASTEROID JUPITER SATURN URANUS NEPYUNE PLUTO COMETS SATELLITE

 

木星の正体 距離 5.2天文単位、7億7800万km 直径 143000km 公転周期 11.86年 自転周期 9時間56分

★★★ 木星・土星に新衛星が続々発見されています ★★★

2000年7月22日付け、木星に21年振りに新しい衛星が発見されたと発表されました。
発表によると、この衛星は直径4.8KMで木星から2400万kmの軌道を2年で一周しています、仮
4/1999J1と付けられ確認されれば新しい名前が付けられます。
更に、2000年には相次いで新衛星11個が発見されています。仮符号4/2000J1〜2000J11が
付けられ、木星の衛星は合計で28個になりました。今回発表された中には75年に発見され行方
不明とされていた迷子の衛星S/1975J1とS/2000J1とは同じものであることも確認されています。
また、2000年は土星にも新衛星が12個発見され仮符号4/2000S1〜2000S12が付けられました。

ジュピター (Jupiter)はローマ神話のユピテルに由来し、ギリシア神話のゼウス(Zeus)と同一視されている。
姉弟の関係にあるヘラを正妃とするが、女に対し手がはやく、木星の衛星でアマルテア(ギリシャ神話では乳母)を除く他の衛星にはゼウスと関係した愛人の名が付けられている。

田村氏撮影 詳細情報はこちら

太陽系最大の惑星、太陽になりそこなった星木星(直径で地球の11倍、質量で地球の約320倍)です。表面には縞模様と大赤斑をみることが出来ます。木星の大気は水素とヘリウム、アンモニアその他微量のエタン、アセチレンがあるそうです、その外層の下は、2万kmの液体水素、超高圧の4万kmの液体金属水素の層、さらに中心には地球の質量の10倍の岩石と氷からなる核を持つ、いわばガスの塊です。
このようにこれから宇宙船Hale-Bopp艦隊が訪ねる外惑星は、誕生初期から宇宙空間のガスを自身の重力で集め巨大な天体になったと言われています。
もう少し大きく成長していれば内部で核融合が起り、第二の太陽になったと言われます、事実太陽のように核融合を起こす可能性があったそうです、これが太陽になり損なった星木星と言われる由縁です。

木星には、現在16個(新衛星を含むと28個)の衛星が確認されています、1610年に発見されたイオ、エウロパガニメデカリストで知られるガリレオ衛星(次々発見されています、順に並べるとヒマリア、エララ、パシパエ、シノペ、リシテア、5等前後)その後カルメ、アナンケ、星が発見されています、更にボイジャー1,2号によりレダ、望遠鏡の性能が上がるごとに新しい衛テーベ、アドラステア、メティス、が1979年に発見されました。14.1等のアマルテアはガリレオ衛星より早い1892年に発見されています。火山活動しているイオ、たくさんのクレーターを持つ太陽系最大の衛星ガニメデ等、これらの衛星に46億年の太陽系の歴史と進化を見ることが出来ます。

イオは、ヘラの神殿の女祭司でしたが、ある日浮気者の大神ゼウスが例のごとくあの手この手で口説き、この日は黒い雲ですっぽり包み込み、自分のものにしてしまいます、しかし妻であるヘラに知れることとなり、いそいでイオを牝牛に変えごまかそうとしますが、ヘラには通じません。ヘラの復讐は若い牝牛を百の目を持つアルゴスに見張らせます、イオは昼も夜も休まる時はありませんでした。
たまりかねたゼウスは、ヘルメスに命令しアルゴスを倒し牝牛を助け出し、やっとボリボロス海峡を渡り、ナイル川のほとりに辿り着きました。こうしてイオはナイル川の岸辺で元の美しい姿を取り戻し、エジプトの女王になったのだそうです。エジプトの女神イシスは彼女イオと同一視されています。
おまけ、この時倒されたアルゴスの百の目は、ヘラが拾い上げ孔雀の尾羽にはめ込んだので今でもあのような模様が付いているのです。
パシパエ(全てに輝く)は、太陽神ヘリオスの娘でクレタ島のミノス王の妃です。姉妹には魔女キルケー、コルキス王アイエーテス、子供にはアリアドネー、パイドラー等女四人、男四人をもうけてる。パシパエには道ならぬ恋の神話が伝えられています、ポセイドーンからミノス王に送られた美しい牡牛に恋をしミノタウロスという牛人を生みます。この伝説はミノス王が欲のためポセイドーンを怒らしたために、パシパエに災いがふりかかったものです、更に神話は名工ダイダロスとイカロス親子の悲劇、テセウスとアリアドネーの神話へと続きます。

1994年7月この木星に大事件が起きました。有史以来40億年以上も前から太陽を大きく周回していた10キロ程の彗星がありました、1992年7月この彗星は、遂に太陽系最大の木星の重力に捕らえら潮汐力により20個以上にも砕かれました、そして1994年7月その破片が次々と秒速60kmで木星に衝突したのです。その彗星はシューメーカー・レビー第9彗星、さながら銀河鉄道999ならぬ、彗星列車SL9です。この様子を目撃したのは、ハッブル宇宙望遠鏡、木星に向かっていたガリレオ、海王星探査を終えたボイジャー2号等だったのです。

ビッグバーンで始まった宇宙の誕生、そして太陽の誕生、この時木星も周辺の星間ガスを大量に集め収縮していたのだろう、だが原始太陽のプラズマ太陽風が強すぎた、木星は核融合するだけのガスを集めることができなかった。だがそれがこの生命あふれる豊かな今の地球を作ることにもなったのだ、いずれ太陽も五十億年後に最期を迎える時は、巨大に膨れ上がり、この地球をも呑み込むまでに膨張します、それまでのつかの間の時間を人はどう過ごすのでしょうか?そして第二の地球を求めて旅立つのでしょうか。

=写真はNASA提供=
パイオニア10号、11号の活躍はもとよりボイジャー1号、2号は私達に驚くべき事実を次々届けてくれました、木星の大赤斑のダイナミックな映像、衛星イオの11個の活火山、木星のリング、新しい衛星の発見etc
そして95年9月30日パイオニア11号、97年3月31日パイオニア10号は地球外生命体へのメッセージをたづさえ、スイッチを切られたまま宇宙空間の旅を続けています。代りに木星の探査に向ったのは89年10月スペースシャトル・アトランティスにより放出されたガリレオ探査機です、6年間もの旅をし95年7月13日木星の大気にプローブを投入することができたのです、木星は大気の調査で太陽と同じ星間分子雲から生まれた兄弟星であったことを明らかにしました。そして今尚ガリレオは初めて木星周回軌道上で活躍しています。

左の写真は、ガリレオが撮影した木星の衛星テーベ、アマルティア、メティスの姿です。アマルティアの直径は250Kmあります。

 

ガリレオ木星探査機エウロパの最終フライバイ成功!

ガリレオ探査機は、1996年6月から1997年12月までの間に、木星を11回周回し予定ミッションを終了しました。ターゲット・フライバイは、カリストを3回、ガニメデを4回、エウロパを3回で予定ミッションが大成功に終わり、ガリレオによる探査は、さらに2年間の延長ミッション「ガリレオ・エウロパ・ミッション」(GEM)に入った。ガリレオは一連のエウロパフライバイを、1999年1月31日に終了し、以後ガリレオはカリストを4回フライバイし、それから軌道を下げて果敢にイオのフライバイに挑戦したのです。

99年10月10日、ガリレオ探査機のイオとのフライバイは、高度611キロメートル(380マイル)で実施されました。そのフライバイの時に得られた画像や科学的な情報は、100以上の活火山が写った魅惑的なイオの新しい写真を提供しました。
そして探査機は、太平洋標準時で99年11月25日木曜日の午後8時40分に予定されたイオの上空300キロメートル(186マイル)まで降下し、木星の火山性の月イオとこれまでで最も接近したフラバイを完了しました。

NASAジェット推進研究所のガリレオ担当のエンジニア達は、時間の余裕はないと考えた程切迫しているなか速やかに行動に移り、フライバイを助ける為にセーフ・モードを抜けるような新しいコマンドを緊急に送出しました。
エウロパのフライバイは、GEMの最初の1年間の主目標となり、GEMの最後には、イオのフライバイが2回予定されていました。イオが周回している領域は木星に近く、危険なエネルギー放射のある領域であるため、ミッション初期段階でイオをフライバイすることは避けられていたのだそうです。

現在の延長されたガリレオ・エウロパ・ミッションの最後の観測は、2000年1月3日月曜日の朝、探査機が木星の氷の月エウロパ上空高度351キロメートル(218マイル)をフライバイに成功しました。 この時ガリレオは、氷で覆われたエウロパの磁場を調査し、磁場が変動していることを観測しました、科学者はこの事実は厚い氷の下に
塩分を含んだ海が存在することを意味すると言っています。更にガイレオは、木星のもっとも小さい3つの月ギリシャ神話でお馴染みの(アマルテア、テーベ、メティス)の観測も実施しました。 この接近飛行は、木星の火山性の月イオも数多く観測して1月4日火曜日午前4時PST頃に終了しました。

====================
☆☆☆☆☆
 ミレニアムミッション ☆☆☆☆☆
====================

更にガリレオはミレニアムミッションとしてイオとのフライバイが2月22日に、ガニメデとのフライバイが2月28日と5月30日に、また2000年12月30日に土星に向かう途中に木星をフライバイする土星探査機カッシーニがガリレオの応援探査をしたのです。
もしガリレオ探査機がイオ接近で過酷な放射環境に耐えて生き残れば、この延長最終ミッションで、これらの衛星の興味深い知られざる世界を私達に教えてくれるに違いない。

小さな内側衛星の「アドラステア」「メティス」「アマルテア」「テーベ」が、木星リング系の形状、リングそのものの存在の原因になっていることも新たに教えてくれました。この大惑星をめぐるリング系は、惑星間の流星体が木星の内側軌道の4つの小さな衛星に衝突し舞い上がったチリによって形成されたものだと結論されています。
イオの観測では数十の火山火口が撮影され、火山の噴煙がモニターされた、これらの火口の1つ、「ピラン・パテラ」と呼ばれる火口は、その溶岩の温度が2000Kもあるかもしれないと言う。イオには、人間に火を教えたプロメテウスの名の付いた地形があるのもうなづけます。
変化に富んだ地質の世界「エウロパ」は、上空わずか200kmから撮影した画像では、氷の表面下に液体状になった海が現在存在しているかも知れないと予想さている。太陽系で最も大きい衛星ガニメデは、その主な地形がテクトニクの力(地殻変動)によって形成されたことが分かった。カリストは、クレーターは少なく、表面は暗色物質の堆積物で覆われていて、表面下には海があるとも予想されることを探査してくれたのです。

土星の正体 距離 9.5549天文単位、14.3億km 直径 12万km 公転周期 29.53年 自転周期 10時間14分

★★★ 土星に新たな衛星12個発見される ★★★

2000年10月米ニューヨークのコーネル大学の天文学研究チームが太陽系6番目の惑星、土
星に、1440万キロ以上の軌道上を周回している新たな4個の衛星を発見したと、発表しました。
新たに4個が加わったことで衛星は22個になり、天王星を抜いて太陽系で最も衛星の多い惑
星になりました。
今回発見された4個の衛星は、大きさはそれぞれ直径約10キロから50キロメートルと小さな
衛星と見られ、ぼんやりとした光の点が、土星の周りを回っているように見えるという。
更に2000年11月、12月に8個の新衛星が発見されたことも発表しています。これで合計30個と
なりました。S/2000 S7、S/2000 S8、S/2000 S9、S/2000 S10、S/2000 S11の認識符号が付
けられています。

サターン (Saturn)は、ローマ神話の農業神サトゥルヌス(Saturunus)からきている。後に、ギリシア神話のクロノス(Cronus)と同一視される。
クロノスは、ウラノスとガイアの子だが、その父を倒し支配を奪う。レアとの間にヘスティア、デメテル、ヘラ、プルトン(ハデス)、ポセイドンと生むが、自分の子に支配を奪われると予言されていたクロノスは次々に子供たちを呑み込んでしまう。レアは、ゼウスを身籠ったことを知るとクレタ島の洞穴に隠れ、生まれてきた子供をニンフのアマルテア、アドラステアらに養わせる。成長したゼウスは、レアやオケアノスの娘メティスの協力のもと兄姉たちを救いだし、クロノスをはじめとするティタンたちと戦いを始める。ガイアの助言によりタルタロスに幽閉されていた巨人たちを味方につけ、ゼウスらが勝利をおさめた。

田村氏撮影 詳細情報はこちら

97年10月15日土星探査機カッシーニ(全長6.8m重量5.8Ton)がNASAより打ち上げられました。そして土星に到着するのが、7年後2004年7月と言います。地球の直径の10倍もある土星の謎、土星の環、20個の衛星、更に原始地球に似ていると言われる、赤褐色の分厚い有機分子の存在する大気に覆われた、あのタイタンにカッシーニより切り離される惑星探査機ホイヘンズ(2.7m,320kg)が着陸し大気の下の地表を調査します、7年後には土星の新しいロマンが期待されます。このカッシーニには世界81ヶ国61万人のサインがデジタル・ビデオ・ディスクに記録され積み込まれています。
土星探査機カッシーニは、何故か内惑星の金星に向かった、打ち上げ失敗か?と思いきや例によって、スイングバイで加速軌道をたどるため、わざわざ反対方向の金星に進路を取った。98年、99年(6月24日成功)金星で2回公転エネルギーを利用しスイングバイし、99年8月18日地球スイングバイ(日本時間18日12時28分成功)で時速58000kmから時速67200kmに加速し、2000年12月30日木星でさらにスイングバイ加速し、2004年7月到着32億kmの旅です。私凡人には理解出来ない天体力学の世界です。このスイングバイ加速をしないと直線距離を航行しても土星まで1300年以上もかかるそうです。
天体力学と言えば、木星には16、土星には18の衛星が発見されていますが、これらには実に不思議な公転周期の関係があります、例えば木星のガリレオ衛星の3つは、
地球から見て、木星の反対側に全部隠れ見えなくなることは絶対無いという公転周期を持っています。

一方、土星の環は無数の粒子(数cm、数mの衛星)が土星の周りをそれぞれの公転周期で回っています、ところが、この環の外側に公転周期22時間40分の衛星ミマスがいます、このミマスの公転周期の半分、すなわち11時間20分の公転周期をとるところがカッシーニの隙間と言われる空隙で、ここには衛星が存在しないのです。またミマスの三分の一の公転周期の位置はエンケの空隙があり、更に五分の二、五分の三の位置にも隙間が発見されています。
また、小惑星に
トロヤ群があるように、土星とその衛星系にもトロヤ群衛星が存在します、テティスをはさんでテレストとカリプソが前後60度のラグランジュ点に存在します。
このように太陽系いや宇宙には、偶然にしては出来過ぎのことがまだまだ沢山あり何か大きな力学的作用、未知なる法則を感じます。


1789年最初の衛星ミマス(ハーシェルの発見)から順に名前だけを紹介します、エンケラドゥス、テティス、ディオネ、レア、タイタン、ヒュペリオン、イアペトス、フェーベ、ヤヌス、エピメテウスヘレーネ、テレスト、カリプソ、アトラスプロメテウスパンドラパーンです、エピメテウス以降は1980年ボイジャー1号により発見されています。

オリンポスの12神であり、伝令神のヘルメスは6日で若者になった、おませなヘルメスは羊飼いの少女を好きになりとうとう子供まで生まれました。生まれた子はと言うと、足は山羊の足、頭に山羊の角がはえ、あごには白く長いひげが生えていた、よく笑い、朗らかで、廻りを楽しくさせる子だ、その子はオリンポスでパーンと名付けられた。パーンはアルカジアでシリンクス(あしの草笛)を吹きながら家畜の番をして楽しく暮らしました。

初めて土星近接探査したのはパイオニア11号です1979年9月でした。翌80年11月にはボイジャー1号が、続いて81年8月ボイジャー2号が惑星スイングバイのため接近し土星の美しいリングや衛星ミマス、タイタンの神秘的な映像を送ってきました。そして97年10月打ち上げられたカッシーニ探査機は2004年7月に土星に到着します、衛星タイタンに降下させるホイヘンズ(プローブ)を積んで・・・・・・・・。
99年1月11日(米時間)土星探査機カッシーニは予期せぬセーフモードに入ってしまった。この状態に陥ったのは、探査機に搭載されているフォールト・プロテクション・プログラムが働いたためであるが、探査機とのコンタクトは現在も保たれている。このプログラムは、探査機に不都合が生じた際に、地球とのリンクを保つためのものである。
11日以降一連の機器の点検調整を実施し、1月21日(木)には、LGA-1を介した通信が探査機との間で確立され、高利得アンテナが太陽方向へ向けられ、カッシーニは「正常な」内側クルーズ飛行状態を回復したと発表されました。

===カッシーニの現在地===
97年10月15日打上げられ、99年12月小惑星帯に入り2000年4月無事この小惑星帯通過したカッシーニ探査機は、2000年12月30日に木星からおよそ970万キロメートルの距離を通過しました。12月30日木星とのスイングバイを行って、漆黒の宇宙空間をひたすら土星への孤独な旅を続けます。2004年7月1日にその主要ミッションである土星に到着します。
 
天王星の正体 距離 19.2184天文単位、28億6000万km 直径 5万1000km 公転周期 84.25年 自転周期 0.718日

★★★ 新たな衛星発見される! ★★★

最近(1997年9月)新衛星(カイパーベルト天体(EKB)とも)が2個発見されました、キャリバン、シコラックス
と名付けられ半径それぞれ80キロと40キロと計算されました、これで衛星は17個となりました。
99年またまた衛星が見かりました、86年ボイジャー2号が撮影した写真に写っていたのだそうです、直径
25マイル(約40km)と小さいため見落とされていたのだそうだ、1986年にNASAのボイジャー2号探査機
が撮った画像を調べていて発見されたので、衛星1986U-10と呼ばれています。続いて1999U1、1999U2
が新衛星として認定され、天王星の衛星は20個になりました。1999U3も確認された。

ウラノス (Uranos)は、ジュピター(木星)の祖父、サターン(土星)の父にあたる。
ギリシア神話における最初の支配者である天の神ウラノスは、クロノスの父でありゼウスの祖父です。天王星は木星のおじいちゃんに当たりますが、惑星形成の起源は果たしてどうだったのでしょう。

天王星(1781年イギリスのウイリアム・ハーシェルが発見)の特長は、まず自転軸が横倒しになっている(原因は、巨大彗星の衝突とも?)ことでしょう、そのため84年の公転周期の内、極地では42年間昼が続きあとの42年間は夜ということになります。
天王星は、青みがかった天体です、この惑星もまた木星、土星のようなガスの塊の天体です、核が分厚いガス層で覆われています。大気はほとんど水素、そのほかヘリウム、アンモニア、メタンで-200℃の極寒の世界です。
この低温のためメタンが凍り大気の上層部にあります、メタンは赤、黄色等は吸収し、その他の色を反射します、そのため天王星は青みがかった天体に見えるのだそうです。

またこの星には、水があるらしい。えっ!飲めるかって!私には解かりません!なにしろ分厚い大気の下20万気圧の状態だそうだ、そんな高圧で水はどんな形をしているのか・・・・・・・・・・・・・・・・・?。
天王星には、現在20個の衛星があることが知られています、アリエル(ラッセルが1851年発見)、ウンブリエル、ティタニア、オベロン、そしてミランダです、他の10個は1986年惑星探査機ボイジャー2号が発見しています、名前は発見順にコーデリア、オフェーリア、ビアンカ、クレシダ、デスデモーナ、ジュリエット、ポーシア、ロザリンド、ビリンダ、パック。
これら天王星の衛星の名前は、1789年ハーシェルが最も大きい衛星2個を発見し、シェークスピアの作品に出てくる妖精の名ティタニア、オベロンと名付け、その後も妖精やヒロインの名前が付けられています。

また、天王星にも土星のようなリングがあることが知られています、天王星による恒星食を調べている時偶然発見したそうです、その後惑星探査機ボイジャー2号で11本の環が確認され名前が付けられています。

天王星を訪れた惑星探査機は、土星・木星の探査を終えたボイジャー2号だけです、そして先に述べた衛星や土星のようなリングを発見しています、特筆すべきはボイジャーが捕らえた衛星ミランダの姿です、20KMを超す大断層や直径数10KMの大クレーターは過去に激しい衝突をし砕かれ、それがまた集まって出来上がった様子を表わしているのだそうだ。

海王星の正体 距離 30天文単位、45億km 直径 4万9500km 公転周期 165.23年 自転周期 0.617日

ネプチューン (Neptune)は、ギリシア神話の海神ポセイドン(Poseidon)と同一視されるローマ神話のネプトゥヌス、英語読みでネプチューン。

青いガスに包まれた天体、海王星(1846年ドイツのガレが発見)は天王星と似た天体で、現在太陽系で最遠の天体です。子供の頃太陽に近い順に惑星を言う時、水・金・地・・・・・・・・・土・天・海・冥と覚えていた、ところが数年前子供が同じ事を水・金・地・・・・・・・・・土・天・冥・海と言うのです、冥王星と海王星が逆だと間違いを指摘して子供に笑われたものです。そうです本来海王星の外側を周っているはずの冥王星が、楕円軌道のため海王星の軌道の内側に入る時期があったのです。1979年〜99年の20年間、つまり99年2月まで太陽系最果ての天体(99年2月11日に入れ替わりました)は海王星なのです。
海王星には、1989年惑星探査機ボイジャー2号が6個の衛星を発見するまではトリトン、海神ポセイドンの子供(1846年ラッセルが発見)とネレイス、海の妖精(1949年カイパーが発見)の2個が知られていましたが、現在8個が確認されています。
その一番明るい(13.6等)トリトンと言う直径3500Kで月位の不思議な衛星があります、不思議と言うのは衛星はたいてい惑星の自転方向に進むのですが、トリトンは何故か逆向きに進んで6日で1公転しています。これは何を意味するのか?トリトンは、もともとは太陽系の惑星として生まれたのに海王星の強力な重力に捕まったのでは?とも言われています、さらに数億年後には、この海王星の潮汐力のためトリトンは、粉々に砕かれ海王星に呑み込まれてしまう運命にあるとも言われています。
ボイジャー2号が発見した衛星はネイアッド、タラッサ、ディスピナ、ガラテア、ラリッサ、プロテウスの6個です。

ギリシャ神話でトリトンは、ポセイドンとオケアノスの娘アンフィトリテとの間にできた子供で、下半身は魚で上半身は人間の、穏やかな日和の海に浮かび上がり、大きなほら貝を吹く名人です。海王星の衛星トリトンは海を見つけて近づき海王星の廻りで遊んでいるのかもしれません。
また神話では海神にネレウス(海の老人)がいます、彼はオケアノスの娘ドリスを妻にし、ネレイス(海の妖精達ニンフ)と名付けられた50人の娘をもうけました。そのうちの一人がガラテアです。プロテウスは姿を自由に変えることができ、ポセイドンの従者となっている。
キプロス島の王ピグマリオンは彫刻が好きな若者です、自分の刻んだ女性の像を愛し、そのため苦しみますが、ピグマリオンの一途な愛を憐れんだのだろうか、愛と美の女神アフロデティーがこの大理石の像に生命を与えたのです。そして結婚することができました、その妻の名はガラテア。

この嵐のような強い風の吹き荒れる(なんと時速2000Kmの風だ、ちなみに日本の台風はせいぜい150km)海王星にもボイジャー2号が訪れています、そして衛星トリトンで噴煙を吹き上げる火山を発見しています、この火山は地球上のものとはちょっと違う、吹き上げているのはマグマではない、−200度の液体窒素が太陽の熱で気化して噴出しているのです。
こうして太陽系惑星を探査した探査機達は任務を終え宇宙空間に漂う探査機、まだまだ情報を地球に送り続ける探査機、太陽系を後にし新たな孤独な旅立ちをした探査機達、もし探査機達に心があったらきっと何度も何度も、遠ざかる生命溢れる地球を振り返り、涙を拭きながら旅を続けていることだろう。頑張れ探査機達、私達はいつまでも君達を忘れないよ絶対!。

冥王星の正体 距離 39.5天文単位、59億km 直径 2280km 公転周期 248.64年 自転周期 6.387日

プルート (Pluto)はギリシア神話の冥界の支配者ハデス(Hades)と同一視される、ローマ神話のプルトンに由来する。

いよいよ太陽系最後の惑星冥王星(1930年アメリカのクライド・トンボーが発見)訪ねてみよう。これまで観てきた太陽系の内側の惑星は固体で大地があり、外側の惑星は、ガスを取り込んで巨大化した惑星が特長的だった、系が出来る宇宙の摂理から納得出来る惑星の構成であった。
ところが、ここに来て何故巨大ガス惑星群の外側に、こんな小さな固体惑星があるのか不思議な気もする、固体と言ってもメタンが超低温のため凍ったものだ。大きさは水星の1/2月や海王星の衛星トリトンと同じくらいの大きさだ、また冥王星の唯一の衛星カロン(16.8等1978年クリスティが発見)の大きさは冥王星の半分位(直径1200km)もある、距離は17000Kとジャンプすれば届きそうな距離です(ちなみに地球と月は約380000Kも離れている)。冥王星の起源は解からないが、彗星の最期の姿かも?そう言えば他の惑星とは軌道もだいぶ違った軌道(黄道面と17度も傾斜)を取っていることも不思議の一つです、それとも火星と木星の間にある小惑星群のようなひとつの群をなしていたのかもしれない、カロンやトリトン等と一緒に・・・・・・・・・・。
事実、国際天文連合(IAU)惑星命名作業部会により、会員に対しアンケートを行ない、小惑星として10000番目の番号を付けるか、エッジワース・カイパーベルト(EKBO)天体、
海王星以遠天体(TNO:Trans Neptunian Obiests)として認定するかの議論が再燃したが、国際天文連合(IAU)は冥王星を第9惑星から外さないと結論したようです。
ついでながら、このTNOは1992年8月に最初に発見されてから98年末まで84個発見されています。このうちの1/3程が海王星との公転周期が2:3(プルーティーノ天体)になっています、つまり冥王星の公転周期と一致するのです。またこの2:3という公転周期の関係には、海王星と冥王星だけではなく、土星、木星の衛星などにも沢山あり、お互いに絶対衝突しない不思議な関係が隠されているのです(何処かでまた書きましょう)。46億年というとてつもなく長い歳月を、ゆっくりゆっくり太陽系の営みは安定な平衡へと向ってきたのです。時々勇姿を現す彗星も、TNOも、小惑星も、地球や他の8惑星と同じ太陽を焦点として楕円軌道を廻る兄弟なのでした。

それにしても宇宙には地球上の常識では考えられないことが日々起きていることは確かです。
暗くて遠く、太陽のささやかなネルギーで息付きしている冥王星の名をギリシャ神話に登場する冥府の神プルトーンにちなんで名付けられたプルートは最果ての天体の名前にふさわしいし、
衛星カロンはギリシャ神話で三途の川の渡し守であることから私達地球人はこれより先は踏み込んではいけない領域なのかもしれません、バチが当たると言ったら古い言い方でしょうか、計り知れない宇宙の作用が人の心にまで影響を及ぼしカロンと言う名前が付くべくして付いたような気がしないでもありません。

冥王星は、唯一地球からの惑星探査機が訪れていない星です、NASAは2004年いよいよ探査機を送るらしい、7年間の慣性飛行後、2011年冥王星近接探査を目指して・・・・・・・・・マリナー・プルート冥王星探査機プルート・エクスプレス (Pluto Express) だ。

==冥王星ミッションは無期限延期?==

2000年9月NASAは予定されていた冥王星ミッションを無期限に中止することを決めました。プルート・クィッパー・エキスプレス計画の中止は外惑星計画の13億ドルにも膨れ上がったコストの結果とし、もっと低価格の探査機の設計を試みることになりました。
宇宙局は、木星の4番目に大きい月エウロパへ生命探しの軌道探査機を2006年1月に打ち上げることに焦点を絞っています。
科学者達は、ガリレオミッションで得られたエウロペの情報は、生命にとって重要な成分を含む海を地下に隠していると信じています。NASAの宇宙科学のテーマの1つが生命探しである為、エウロパ軌道探査機は優先度の高いミッションとなっています。
このような諸事情を踏まえ冥王星ミッションを無期限に延期させエウロパ軌道探査機に計画を絞ったようです。

==NASAは、冥王星へのミッションを再検討を決めました==

2000年12月冥王星ミッションを再検討すると発表しました。
NASAは予算超過や技術的遅れを理由に、9月にこのミッションの作業を中止しましたが、 惑星科学者達は、冥王星ミッションが予定通りに2004年に開始されなければ大きな科学の損失につながるとして、キャンセルに抗議していました。 2004年が木星の重力を利用して探査機を冥王星を送り出せる最大のチャンスであると科学者達は言っています。
しかし、復活したプルート・エクスプレスは、再び簡単に消滅する可能性もあります。

いかがでしたか?太陽系の旅は、ホームページとしては文字が多すぎて見にくいと思いますが知ってもらおうと思うと、ついこんなに長くなってしまいました、最後まで見てくださったあなたに感謝します。そして御意見等Mail頂ければ大変嬉しく思います。
これから訪れますブラックホールなどは常識なんて全く通用しませんので、そのつもりで宇宙船HaleーBopp艦隊の宇宙旅行をお楽しみ下さい。 
 

 散光星雲・惑星状星雲
 
プレアデスの乙女達、かに星雲、干潟星雲。
 遥かなる銀河の旅 
 
果てしない深宇宙へ・・・・。 
 太陽系内惑星とボイジャーの旅
 水星から火星の正体と火星探査計画
 小惑星の正体
 
ラグランジュ点 
 ルナー・A月への旅立ち
 
アポロ13号から21世紀の月探査
 プラネットB火星へ
 
270,694人の夢と願いを乗せて
 オリオン大星雲
 
生命の息吹が聞こえてくる
 深宇宙へ
 
おとめ座銀河団・かみのけ座銀河団。
 球状星団の旅
 
生まれる星があれば年老いてゆく星もある。 
 ブラックホールの謎
 
降着円盤・事象の地平面。
 国際宇宙ステーション計画
 
2003年完成めざしていよいよスタート
 彗星・流星の正体
  ヘールボップ彗星・しし座流星群の謎
 黄道12星座の旅
 
12星座の歴史・星図・神話・運勢占い 。 
 南天の空
 
ケンタウルス・大小マゼラン星雲。
  プラネットワールド 
  太陽系惑星の謎を探ります。          
 神秘なる恒星を訪ねて
 
一等星の固有名・宇宙空間ってどんな距離