太陽系惑星と探査機達その1


水 星 金 星 火 星 小惑星 木 星 土 星 天王星 海王星 冥王星 彗 星 衛 星
MERCURY VENUS MOON MARS ASTEROID JUPITER SATURN URANUS NEPYUNE PLUTO COMETS SATELLITE

宇宙が誕生して150億年、太陽系が出来て46億年、その間どんなプロセスで、かけがいのない地球が誕生したのか?、そして生命、知恵、をさづかって数千年、天文知識に関して言えば数百年いや数十年このわずかな時間の知識の蓄えで、無謀とも言える途方もない遠い宇宙の起源を探し続ける天キチがいる、ハッブル宇宙望遠鏡だ、1997年2月に打ち上げられた日本の電波天文衛星「はるか」、そしてハワイに建設されファーストライトの天体画像を公開した日本の誇る赤外線望遠鏡「すばる」、女性船長(アイリーン・コリンズ)が指揮を執ったスペースシャトル・コロンビアが運んだチャンドラX線天文台等々も参加するだろう。
生命溢れる豊かな星は、この広大な悠久の宇宙にたったひとつだろうか?50億年後我が太陽は巨星化し地球を呑み込んでしまうそうだが、それまでに第二の故郷が見つかるだろうか?事実、ハッブルはオリオン星雲に原始惑星系を観たのです、そして1995年ペガスス座51番星に初めて惑星が見つかってから、これら系外惑星系が67組(2001年4月現在)も発見されています(蟹座55番星、牡牛座70番星)そこには生命を育む水があるのだろうか?そんな水を探して探査は続いています。

生命の存在に適した環境を持つ系外惑星発見?
2001.04 太陽系外で新たに11個の惑星が見つかったと発表され、太陽系外で発見された惑星は計67個となりました。 このうち1個の惑星は、太陽と地球の関係によく似た位置にあり、生命の存在に適した環境を持つ可能性があるという。 ただこの惑星は木星サイズと大きいのでこの惑星が衛星を持っていれば、その衛星がより生命の存在を可能にすると言っています。
惑星を持つとして発表された恒星は、HD8574、HD28185、HD50554、,HD74156、HD80606、HD82943、HD106252、HD141937、HD178911B、HD213240の10個で、このうちHD74156とHD82943にはそれぞれ2個の惑星があり、HD82943にひとつ惑星のあることが以前から確認されていましたので、新発見が11個と発表されたようです。

一周は2億2600万年
太陽系の軌道をこれまでで最も正確に測定する電波望遠鏡システムを使っている天文学者達は、太陽は秒速135マイル(1マイルは1.6km)で我々の銀河ミルキーウェイの軌道を疾走していることを発見し、太陽とその家族の惑星が我々の銀河の中心を一周回るのに2億2600万年かかると、全国アメリカ天文学会の会合で発表されました。

太陽系が誕生して46億年と言うから今日まで20回転位している訳だ、人類が
誕生してからでは、まだ一周もしていません。また宇宙誕生からを1年とすると、
人類が誕生したのは12月31日23時45分なそうだ!

三個の惑星が巡る恒星アンドロメダ座ε星
44光年彼方のアンドロメダ座ε星に3個の惑星が発見された、とアメリカの天文学者グループが発表しました。この最新のニュースによると、今までに太陽系以外に惑星が存在する事が確認されている恒星は18個ありますが、複数の惑星の存在が確認されたのは初めてです。ε星には以前から木星の3/4倍の1個(軌道半径0.059AU、周期4.6日)は確認(1996年発見)されていましたが、新たに見つかった2個の惑星は、それぞれ木星の2倍(軌道半径0.84AU、周期242日)、4倍(軌道半径2.5AU、周期約4年)のガス惑星と思われるとのことですが前者の惑星には地球型の岩石惑星の衛星を従えても不思議は無いと言う。 それは、我々の太陽系みたいなものは銀河の中にはごく普通に、どこにでもあるという事を物語っているのかもしれません、とすれば地球外生命体も またごく普通に存在するのかもしれません、ただ私達の眼が広い宇宙の、まだ、ほんの一点しか見えていないのです。

ボイジャーが太陽系の最果てへ
ともあれ1977年地球を発った惑星探査機ボイジャー1,2号が89年7月海王星接近までに観た現在の私達の太陽系を旅してみよう。この時ボイジャー2号は80年から90年にかけて外惑星が一直線に並ぶ絶好のチャンス(189年に一度の惑星配列)を利用したのです、木星でスイングバイ加速し時速6万kmのスピードを得、土星、天王星、海王星へと進んだのです。現在1号(現在地:120億Km、速度:17.3km/s)は81年土星から、2号(現在地:95億Km、速度:15.8km/s)は89年海王星を探査し、衛星トリトンに液体窒素を吹き上げる火山を発見し、この星が生きてることを地球に伝え、それぞれ宇宙空間へと帰らぬ旅、グランドツアーを続けています、またボイジャーは太陽電池ではなくプルトニウムを利用しシステムの電源としましたので、2015年頃まで太陽系の最果てから地球へかすかな情報を送れるといいます。
ちなみに、72年3月に打ち上げられたパイオニア10号は2000年8月地球との交信を回復、現在118億km(78.7天文単位)の星間空間を牡牛座の一等星アルデバランの方向に向って時速4.5万kmで航行し、一方95年に交信を絶った73年打ち上げのパイオニア11号は10号とは反対の太陽向点のあること座方向に向かっていますが残念ながらパワー不足のため95年11月通信が途絶えている。そしていずれ出会うであろう太陽のような最初の恒星は200万年以上も先のことです。
2001年4月28日17時27分30秒 (日本時間4月29日午前2時27分30秒)、太陽との相対速度で毎秒12.24キロメートルの速度で太陽系を離脱中の惑星・深宇宙探査機パイオニア10号からの信号を受信することに成功したとNASAが発表しました。

ところがこのパイオニア10号と11号が今宇宙空間で1秒間に1億分の8cmづつ謎の減速をしているという、謎の天体が太陽の近くにあるとも?未知の物理現象かも?とニュースが飛び込んだ、木星探査機ガリレオにも同じ減速力?どうなるパイオニア?重力理論が修正されるのか?

★★★ 新たな太陽系惑星発見?謎の減速は? ★★★

99年9月星間空間飛行を続けるパイオニア10号が太陽系の新しい惑星に接近中?と言う
胸が踊るようなニュースが入った、パイオニア10号の謎の減速が冥王星の外側に数百万
の惑星の集団(カイパーベルト天体)に遭遇しようとしているため、その重力の影響を受け
ていると発表した。
確認されれば、天王星の運動が他の天体の重力の影響を受けていると予測され、海王星
の発見(1846年)に至った時以来2度目のことになる。科学者は数週間で明らかに出来ると
伝えています。

2001年5月パイオニア10号は、ニュートンの法則で予測されるよりも探査機は速度が遅くな
っているのは前記未知天体の重力の影響も?と推測していましたが、しかし、天文学者等
は、太陽系の反対側を飛行しているパイオニア11号も同じ動きをしていると知ったとき、そ
の未知天体の影響の推測を修正しなければならなくなりました。
その謎の力は、「同じ方向、同じ大きさ、その方向は太陽です」と言っています。

太陽系の最果て?
太陽系の最果てって何処だろう、冥王星までは約40天文単位、太陽風(プラズマの流れ)は100天文単位まで届くと言います、ここまでが太陽圏(ヘリオスフェア)といい星間空間から磁気的にガ−ドされている、この100天文単位の境界をヘリオポーズと言い太陽風が恒星風に変わる境界です、ボイジャー1,2号は92年このヘリオポーズから出ていると思われる電波を捕らえたのでした。
彗星の故郷、カイパーベルトまで数千、オールト雲まで数万〜10万天文単位、太陽系に一番近い恒星ケンタウルス座α星は4.3光年30万天文単位とまだまだ遥か彼方なのです。オールト雲の縁を太陽系の最果てとすると、恒星ケンタウルス座α星のオールト雲がすぐ隣に見えるかもしれない。
一日160万キロも飛ぶボイジャーが、太陽が重力をおよぼす範囲オールト雲を通過するのは、20000年後の今日なのです。
1天文単位は1億4960万キロメートル地球と太陽の距離

ボイジャー1,2号は、現在まで20年あまりの惑星探査で私達に驚くべき情報を送ってきました、しかしボイジャーは全てが順調に機能した訳ではなかった、この大きな成果の陰には、JPL(NASAジェット推進研究所)の科学者や技術者の卓越した知識と経験そして勇気と努力で深刻なトラブルを克服したと聞きます、私達は、探査機達ヒーローを支えたこうした数千人の技術者達の努力にも敬意と感謝を忘れないでしょう。

水星の正体 距離 0.387天文単位、5791万km 直径 4900km 公転周期 88日 自転周期 58.65日

マーキュリー (Mercury)はローマ神話においてギリシア神話のヘルメス(Hermes)と同一視される。
太陽の廻りを忙しく巡る水星には、大神ゼウスの伝令神として飛び回っていたヘルメスの名がよく似合ってます。
余談だが、バッグのブランド名「エルメス」は旅人の守護神でもあるヘルメスに由来する。

水星は太陽系の一番内側の惑星です、大きさは直径で地球の三分の一位で大気と言えばヘリウムからなる希薄な大気だ、そのため太陽に面している方は400℃を超え灼熱地獄、裏側はこれまた大気が無いためすぐ熱放射し−200℃の酷寒地獄だ。
水星は、地球から見ると常に太陽に近いため、日没後の西の低空か夜明け前の東の空に低くしか見ることが出来ない。
水星の表面にカルロス盆地と言う観光名所がある、これは直径数十Kmの隕石の衝突で出来た直径1400kmの巨大クレーターです、その真裏にこの時の衝撃波で出来たと言われる、でこぼこの地形が見つかっているそうです。この衝突事件は40億年前の出来事ですが、大気が無いから風化されることなくこれから先何十億年もそのまま保存されることでしょう。ところで水星の地球で言う一日とは2年の月日が流れる奇妙な現象がありますが、これは、わたしは頭が痛いので皆さんで自転、公転周期から考えて下さい。水星の表面は月とよく似ています、多くのクレーターがあり、ベートーベン、バッハ、モネ、ゲーテ、ルノワール、紫式部等芸術家の名前が付けられています。

水星には唯一マリナー10号がアトラス・セントール・ロケットでケープカナベラルから打ち上げられ(1973年11月3日)探査しています。
74年2月5日金星で初めて惑星を利用したスイングバイを行い、最初に水星近接探査したのは、1974年3月29日です、そして74年9月、75年3月と三度も水星に接近し4200枚もの写真を送り、75年3月24日制御用燃料が尽き役目を終えています。水星探査に飛び立つ探査機は、地球の公転運動と反対方向に地球を脱出しなければならない、そのため水星探査は木星ミッション程の技術とエネルギーが必要となるのだそうです。近くて遠いのが水星です。

マーキュリーポーラーフライバイ (Mercury Polar Flyby)
現在水星を 観測対象とするミッションが2つディスカバリー計画に 提案されています。ディスカバリー計画はNASA (米国航空宇宙局)の「安く、短期間で、すばらしい成果」を達成しようという 新しい惑星探査計画です。この計画に選ばれるミッションは 総費用1億5000万ドルで行うという制限が設けられていて、2つの水星探査計画は マーキュリーポーラーフライバイ(MPF)とヘルメス (Hermes:水星周回軌道観測船)です。99年7月のNASAの発表によると2004年打ち上げ予定です。

金星の正体 距離 0.723天文単位、1億821万km 直径 12100km 公転周期 225日 自転周期 243日

ヴィーナス (Venus)はローマ神話のヴェヌスからきていて、ギリシア神話の愛と美の女神アフロディテ(Aphrodite)と同一視される。美しく輝く金星には愛と美の女神の名前がふさわしいですね。

明けの明星・宵の明星として-4.7等で輝き私たちの目を楽しませてくれる金星は、二酸化炭素の分厚い大気が太陽光を反射して輝いています。
さて、金星の地表はと言うと、90気圧480℃のこれまた灼熱地獄だ、しかし水星と違うのは水星は太陽の照射で400℃を超えたが、金星のそれは分厚い大気の温室効果のためだと言います、そのため昼夜の温度差も無いと言います。でもこの温度では生物は住めそうもありません。さらにこの分厚い雲の正体は、地球では水蒸気が雲になっているが、金星の雲は硫黄分が太陽光により化学変化し濃硫酸になっていると言います。そしてその雲は秒速100m以上で荒れ狂っているそうです、金星の表面に立てたとしても、とても愛と美を語る世界ではないが金星探査機マゼランが観た金星の地形には、女神アフロディテー、女神イシュタール、ナイチンゲール等女神や女性の名が多く付けられています。
ここでまた奇怪な現象を紹介しよう、自転周期が公転周期より長く、しかも自転方向が地球とは逆方向なそうだ、太陽は西から昇り東に沈む、これまでは、金星内部での核とマントルの摩擦(CMF)などにより、過去のどこかの時点で、自転軸の向きの南北が反転したという説が唱えられていましたが2001年フランス国立中央科学研究所がさまざまな初期条件によるコンピュータ・シミュレーションによって金星自転の研究結果、自転軸が反転しなくても現在の逆自転状態に到達する可能性があることを発表しました。
(1)自転軸の反転がない正回転(周期76.83日)、(2)自転軸の反転がない逆回転(-243.02日)、(3)自転軸が反転した正回転(-76.83日)(4)自転軸が反転した逆回転(243.02日)の場合。

これら皆太陽の重力のいたずらだったり、小天体の衝突だったり太陽系が誕生して46億年の宇宙の営みの今の安定なのだろうか、宇宙船Hale-Bopp艦隊はこの金星でスイングバイして地球を飛び越し一気に、赤い火星に行ってみます。

これら金星の情報収集に活躍したのが、旧ソビエトのベネラ4号から16号までは何度も金星表面を探査しています、アメリカの探査機パイオニア・ビーナス1,2号また1989年5月にはスペースシャトル・アトランティスにより放出されたマゼラン探査機 (Magellan) は、 金星表面の98%をカバーする地図を高解像度で 作成し、金星の表面の重力分布を詳細に 調査、任務終了後、80日間にわたる大気 ブレーキプログラムを実行し、軌道高度を下げました。1994年の秋、太陽電池パネルの劣化によって 電力が供給できなくなる前に、金星大気へ突入し、大気ブレーキのための詳しいデータ収集を行いました。写真があれば見せたいのでがこの艦隊には写真が無いのです。

火星の正体 距離 1.5273天文単位、2億3000万km 直径 6800km 公転周期 1.88年 自転周期 約24時間37分

★★★ NASAの新たな火星探査計画 ★★★

2000年10月米航空宇宙局(NASA)は、新たな火星探査計画を発表し、今後20年間で8機以上の探査機
を打ち上げる方針を示し、火星に水や生命が存在するのかどうかを探査する。NASAは昨年、火星探査機
を2機連続で失っているが、2001年に軌道周回機、2003年に2機の表面探査車を火星に送り込む計画を発
表していたが、新計画では、これらに続いて2005年にはさらに高性能の周回機を、2007年には広い範囲
で地表観測ができる「可動式実験室」や、小型の着陸型表面探査車「スマートランダー」などを送り込む。さ
らに、火星の土や石を持ち帰る「サンプルリターン」も、早ければ2011年に実施するという。

マルス(Mars)はギリシア神話の軍神アレス(Ares)で、ローマ神話で同一視されるマルスからきている。
赤く輝く火星は、古代の人々に戦争(血)を連想させたのでしょうか・・・・・・・。

田村氏撮影 詳細情報はこちら

地球のすぐ外側を周る太陽系第4惑星火星です。私が子供のころは宇宙人と言えば火星人、例のタコのような、クラゲのような宇宙人です、テレビ、雑誌、漫画等でよく目にし本当に信じていたような記憶が甦ります。
そんなロマンを与え続けた火星も1976年バイキング1号が火星に降り立ち生命を探しました、希薄ながら酸素もあり、水の流れた形跡も見つかりましたが、生物は見つかっていません。
2000年9月NASAのジェット推進研究所は、火星の薄い大気を突き通す激しい紫外線放射が火星地表の遊離する大量の酸素イオンを生成して、それが生命の基礎である有機分子を破壊しているという研究結果を発表しました。 このことは土壌の中に見つかるだろう生命体の痕跡を超酸化物質が破壊しているのだと言う、ではこの超酸化物質の影響の受けない場所(例えば地下深くか岩石中)を探し、生命体の存在を確かめる手がかりになると言う。

大地は、赤茶色で無風、空はピンク、大気は希薄な二酸化炭素、気圧は地球の百分の一で砂漠のような大地だ。その砂漠に太陽系で最大の休火山オリンパスがある、高さ2万6000m、火口65km、すそ野直径600km、そしてすそ野は高さ4000mの断崖絶壁だ、10億年以上続いた火山活動が今に残した観光名所だ。もう一つの見所は、長さ5000km、幅1000km、深さ6000mの火星のグランドキャニオン、マリネリス渓谷だ、火星の大地がひび割れた傷痕です。
現在活躍中の火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーは火星の画像・温度・高度等のデータ収集で全域のマッピング作業をしています。


98年7月4日、日本初の火星探査機プラネットBが打ち上げられました、99年10月(遅れて2003〜2004年)火星に到着し火星の上空を廻りながら大気の謎を探ります、探査機にはMIC(Mars Imaging Camera)など14個の観測機器が搭載され色々な情報が地球に送られます、またこのプラネットBには270,694人の名前が刻まれたアルミ板もバランスウエイトの役目を果たしながらそれぞれの人々の願いと夢を乗せて火星へと向っています。

火星は昔、気候が温暖で水が豊富にあり、川が流れていたと言われます、干上がった川の流れがいくつもあり、また両極には氷の塊があると言います、地球の北極と南極大陸のようなものだと思います。
宇宙は不思議なことだらけです、もし地球が南極と北極を結ぶ線が今何かの原因で赤道になったらどうなりますか?、今の赤道の一点が南極、反対側が北極に変わったらどうなりますか?火星ではこんな事件も起きた形跡が残っているそうです。

また、火星にはフォボス(11.3等)火星から6000kmとダイモス(12.4等)火星から20000kmの2個の衛星が1877年に発見されています、名前の由来は、ギリシャ神話の軍神アレス(ローマ神話でマルス)の二人の息子でフォボス(不安の意)とダイモス(恐怖の意)です、いずれも半径10キロ前後と小さく不規則な形を確認されたのが1971年惑星探査機マリナー9号により100年も経ってからです。この二つの衛星は、火星に捕まった小惑星らしいとも言われています。

火星探査計画(相次ぐ失敗で計画が流動的です、内容に矛盾がありましたらご容赦下さい(^-^))

76年のバイキング1,2号以来17年ぶりの火星探査機マーズ・オブザーバーは火星から627,000キロ火星周回軌道投入直前で消息を絶った、NASAの飛行管制施設に掲げられた旗には、「マーズ・オブザーバー、家に電話をしなさい」と言う悲しい文字が記されたと言います、1993年8月の出来事です。

97年7月には、火星探査機
マーズ・パスファインダー(96/12/4打ち上げ)が軟着陸に成功し、ディスカバリー計画第1番目の先駆者の役割を担った、ソジャーナーと名付けられた探査車は、土壌や岩石を分析したり、20000枚以上にものぼる火星の赤い大地の映像を地球に送ったりと大活躍しました(98/3/10任務終了)、またマーズ・グローバル・サーベイヤー(96/11/7打ち上げ)は、火星の極軌道に入り(97/9/12)MOC(Mars Orbiter Camera)2年(1火星年687日)にわたって火星の映像を送ってきます。「火星より愛をこめて・From Mars With love」グローバル・サーベーヤー計画のスタートです。
一周12時間の長円軌道で火星を周回していましたが、99年3月には高度400Km一周2時間の円軌道に入り活躍しています。99年12月、火星には大昔やっぱり海があった!とマーズ・グローバル・サーベイヤーの撮影した火星の写真は物語っています。

NASAは、98年8月19日撮影した衛星フォボスの写真を公開しました、それによると表面は、厚さ1mものほこりのような微粒子(レゴリス)で覆われ、太陽光の当たっている部分は−4度なのに対し、影の部分は-112度にもなっていると発表しています。

「マーズ・サーベーヤー’98」:98年12月11日に打ち上げられたマーズ・クライメイト・オービター(99年9月に火星周回軌道高度400kmに入り、主に気象観測を2年間に渡り実施予定)99年9月23日に火星に到着予定でした。9月16日軌道投入のための最終軌道修正完了、しかし9月23日18時30分頃、この9ヶ月で6億7,000万キロの旅をし秒速3.3kmの速度で火星に最接近したマーズ・クライメイト・オービターはそのまま通信を絶った。NASAは必死で捜索しましたが、探査機と再びコンタクトを取ることが出来ず、探査機は火星に突入したか、バラバラに分解されたと判断し、25日このミッションは航法ミスにより失敗したと発表した。マーズ・クライメイト・オービターは、火星の気象と天候の調査をし、マーズ・ポーラー・ランダーが12月4日に火星に着陸したときに通信リレーの役割も果たす予定でした。
続いて、99年1月4日午前5時21分、ディープ・スペース2が搭載された姉妹機マーズ・ポーラー・ランダーがフロリダのケープカナベラル空軍基地から、デルタIIロケットで打ち上げられ、ディープスペース2は火星上空でランダーから投下され火星の地下の水分を調査するため、火星の表面に潜り込む予定でした。一方ランダーは南極付近に軟着陸(12月4日予定)しロボットアームで土壌を採取し調査する事になっていた。
このマーズ・ポーラー・ランダーにはマイクが積み込まれましたので、今年は初めて火星の砂嵐の音が聞こえるかもしれないと期待されたいました。そして「のぞみ」と同じように93万2000人以上の人々の名前が一緒に火星に旅立ちました。マーズ・ポーラー・ランダーは、相棒のオービターを失った現在、悲しみをこらえながら、ひとり火星を目指したマーズ・ポーラー・ランダーは地球との交信は独立して通信することになる、頑張れマーズ・ポーラー・ランダー。
期待も空しく99年12月4日着陸予定から通信が出来ない状態が続いています、99年12月15日現在JPLはあらゆる手段で通信を試みましたが、マーズ・ポーラー・ランダーと交信することができませんでした。

 =======惑星探査と宇宙へのメッセージ=======

99年9月23日火星で1つの探査機を失ったことで心配するNASAは、火星へ向かっている2番目の姉妹機を、予測のできない航法エラーによる破壊から守るために、外部の専門家を加え、12月4日に火星の南極に着陸するマーズ・ポーラー・ランダーを率いるチームを補強しましたが、結果は最悪の状態に陥ってしまいました。 二つの火星探査機を失ったNASAの以下の惑星探査計画が大幅に修正される可能性が出てきました、特にマーズ・サーベーヤー2001には既に100万人以上の世界中の人々からの夢とロマン、それぞれの想いと願いが寄せられているはずです、計画中止は避けてもらいたいものです。いや私は惑星探査が必要・不必要を問題にしているのではなく、人々が宇宙に思いを寄せ、探査機に願いを託しています、かけがいのない純粋な心を宇宙へ届けてほしいのです。探査機が着陸失敗した事がどれほど重要な事か解かりませんが、子供達との約束を破らないことが、人の心をもて遊ばない事が、もっと人として重要だと思っています。日本の火星探査機プラネット−Bにも27万人以上ものこんな願いが届けられています。 

2000年6月
米航空宇宙局(NASA)は6月22日、火星探査機『マーズ・グローバル・サーベイヤー』がとらえた高解像度の画像を解析し、火星に水が液体で存在する可能性を発表した。発表によると、写真で捕らえた「小渓谷」や「扇状地」などの地形は地中から水が流れ出た証拠だ!としています。
水の存在は生命誕生に不可欠となるだけに、今後の火星探査機『マーズ・グローバル・サーベイヤー』の活躍と以降2003年までの3機の火星探査の活躍に期待しましょう。

水が流れたとみられる跡は、約150ケ所で認められNASAの研究者は「水が流れた時期は100万年前から、昨日までの可能性がある」と、いかにもアメリカ的なコメントを出しました。

=======2001 マーズ・オデッセイ火星周回軌道への投入に成功=======

NASA は2001年4月7日打上げられた火星探査機「2001マーズ・オデッセイ(2001 Mars Odyssey)は4億6000万Kmの飛行の末、2001 年10 月24 日(日本時間)火星周回軌道への投入に成功したと発表しました。オデッセイは火星地表の鉱物組成を調べます。
熱画像放射装置(THermal EMissing Imaging System)の頭文字をとってTHEMIS(テミス)と呼ばれ、ギリシャ神話の正義の女神の名が付けられています。2002年2月頃から画像を地球に送ってきます。

2003年火星探査のツイン・ローバー計画が正式に発表されました。2台のローバーが火星の表面を別々にドライブし過去に水があった証拠を探します。2台の探査機は2003年5月22日と6月4日打上げ予定で2004年1月火星到着です、ローバーが新しい事を発見をする時、私達はリアルタイムでそれを知る事が出来ます。
当然の事ながら、2005年、2008年のサンプルリターン計画も大幅に修正延期されることになりそうです。

 

失ったマーズ・クライメート・オービターの軌道 NASA提供

このミッションは「マーズ・サーベーヤー2001」に引き継がれ、ランダー(着陸機)とオービター(周回機)は火星有人探査の基礎データの収集と帰還用ロケットの燃料製造等の新技術の試験が試みられる予定でした。

マーズ・サーベイヤー2001ランダー・ミッションの概要
マーズ・サーベイヤー2001着陸機は、2001年4月10日に打ち上げの予定です。2002年1月22日に火星に着陸します。 マリー・キューりー・ローバーを2001着陸機に乗せて火星に送り込むというものである。このローバーは、パスファインダー・ソジャーナー・ローバーとよく似ており、事実、パスファインダー・ローバーと同じものがパスファインダー「サンドボックス」テストベッド内でテストされている。
2001着陸機は、地表に降下する時に周囲の地形の画像を写してロケットを支援する撮像機を搭載しています。 この降下時撮像カメラは、地質学解析のために着陸地点の画像も提供します。また初期操作やローバーによる移動にも使われる予定です。
2001着陸機は、観測機器や技術実験装置のプラットフォームにもなります。それらは、火星への有人ミッションの成功率や経済性に関して決定を下す、重要な検討材料を提供します。 着陸機のハードウェアは、火星の大気中のガスを使って推力を発生させるロケット推進薬の実証試験に使われます。 他の装置は、火星の土壌の性質や表面の放射環境の特徴を明らかにします。

  2001年に火星へ運ぶCD-ROMにあなたの名前の登録を。

 マーズ・サーベイヤー2001着陸船に搭載して火星へ運ぶCD-ROMに書き込む名前の募集が99年9月14日から開始されました。
登録ページで自分の名前を登録すると自分の名前が記入されたCD-ROMが火星へ運ばれることなり、その証明書が登録番号入りで入手できます。
登録方法は、登録ページのフォームに自分の名前を記入して「Add My Name」釦を押すだけです。日本語で入力すると証明書が文字化けします。半角英語で入力して下さい。
あの人の名前も一緒に送っちゃいましょう。
マーズ・サーベイヤー2001着陸船の企画では、新しく登録番号が指定され、登録後に名前や登録番号をネットで検索ができるようになっています。登録されると「サクセスフル」ページに移り、そこで自分の名前か登録番号をクリックすると登録証明書が表示されます。今回は自分の名前か登録番号が検索可能になっていますので、後から証明書を印刷したりウェブ上で他の人に見せたりもできます。
 

更にNASAでは、火星サンプル・リターン計画をCNES(フランス国立宇宙センター)と協力し「マーズ・サーベーヤー2003」でサンプル収集ローバー(探査車)とランダーを2003年7月打ち上げ、2005年NASAのランダーとローバー、CNES(フランス国立宇宙センター)のサンプルリターン機が打ち上げられ、2003年と2005年に収集された火星のサンプルは地球帰還機で2008年4月に地球に帰ってくる。
同じ2003年、ヨーロッパ宇宙機構(ESA)が火星探査機「マーズ・エクスプレス」を打ち上げサンプルの収集を行なう、またマーズ・サーベーヤー2003のオービターの役割を担うのも、このマーズ・エクスプレスなのです、そしてこれらのミッションは全て2014年の火星有人探査へと引き継がれるのです。


国際宇宙ステーションが完成する21世紀前半には、火星に人類が降り立つ瞬間を、私達は見ることができるかもしれません。そしてテラフォーミング(惑星地球化計画)とは・・・・・・・・・・。
NASAでは、彗星探査機
スターダスト(99年2月8日打ち上げ成功)、ランドサット7(99年4月14日打ち上げ)、フューズと続々探査機は出番を待っています

宇宙ステーション想像図 宇宙開発事業団(NASDA)提供

火星に人類が足を踏み入れた瞬間、アポロ11号(初の月面着陸)以来、世界は拍手喝采で沸立つかもかもしれませんが(少なくとも天文ファンは)、その一方で地球では飢えで苦しむ子供達がいる、民族紛争の果てに難民が出る、環境が破壊され病気で苦しむ人がいる、住めぬ惑星探査より一枚のパンがほしい、一袋の薬がほしい、安心して夢を見るベッドがほしい、緑豊かな地球を返してと叫ぶ人がいる・・・・・・・・・。
私も何が是で何が否か解かりませんが、宇宙は、豊さに慣れた私達だけのロマンかもしれない。もちろん惑星探査研究の成果が地球を守る知識・技術の開発に寄与していることも少しは理解しているつもりです、冷戦最中の米ソの威信をかけた宇宙開発競争の時代から国際協力の時代へと変わってきた、そんな中で宇宙開発予算は無駄とする声も聞きますが、世界の軍事予算に比較したら数%じゃないかとも思う。天文関係の諸先生方には大変申し訳ございません。もっと無駄なのが日本の愚かな銀行の不良債権処理に数十兆円も公的資金が投入された事だ、返してくれと叫んでも届かない・・・・・・遥か宇宙の彼方で起きた事なのだろうか?。

46億年のいや宇宙誕生150億年の時間の中では、私たち人間の愛も憎しみも、苦しみも悲しみも、ほんの一瞬の出来事なのです、とほうもなく広大な宇宙では、人類が中心ではなく小さな宇宙塵でしょう、探せば素晴らしい星があるかもしれません、でもまだまだ地球以外には安住の地は無いのです、止めることできないのでしょうか?将来ある子供まで巻き込む人間同士の争いなんて・・・・・・・・・・・・・・。
 

 散光星雲・惑星状星雲
 
プレアデスの乙女達、かに星雲、干潟星雲。 
 遥かなる銀河の旅 
 
果てしない深宇宙へ・・・・。 
 オリオン大星雲
 
生命の息吹が聞こえてくる
 深宇宙へ
 
おとめ座銀河団・かみのけ座銀河団。
 球状星団の旅
 
生まれる星があれば年老いてゆく星もある。 
 ブラックホールの謎
 
降着円盤・事象の地平面。
 国際宇宙ステーション計画
 
2003年完成めざしていよいよスタート
 彗星・流星の正体
  ヘールボップ彗星・しし座流星群の謎
 黄道12星座の旅
 
12星座の歴史・星図・神話・運勢占い 。 
 南天の空
 
ケンタウルス・大小マゼラン星雲。
  プラネットワールド 
  太陽系惑星配列の謎、チチウス・ボーデの法則
 神秘なる恒星を訪ねて
 
一等星の固有名・宇宙空間ってどんな距離
 プラネットB火星へ
 
270,694人の夢と願いを乗せて
 太陽系内惑星とボイジャーの旅
 木星から冥王星の正体
 ルナー・A月への旅立ち
 
アポロ13号から21世紀の月探査
 小惑星の正体
 
ラグランジュ点